一太郎問題再び

2/3に書いた一太郎問題。色々波紋を呼んでいるようだ。
日経新聞の記事http://it.nikkei.co.jp/it/newssp/ipr.cfm?i=20050203xi000xiが、今まで見た中では、比較的現実的な意見のように思う。同ページは著作権がうるさそうなのであえて引用はしないが、松下の著作権を認めるとしても、最終的には補償金と現実的な安いライセンス料(この特許で売価の10%とか取られたのではたまらない)で落ち着けるのが妥当、との意見があり同感である。

誤解がないようにいっておくと、個人的には松下の物が特許であるというのは認めがたい。しかし、裁判となれば別だ。以前ハネウェルが日本のAFカメラメーカーと争った特許なども、実現にはほど遠いアイディアだけの特許出願して長年寝かして、日本の各社が必死に開発し始めた頃に、こっそり請求をする(日本では3年以内だが米国は寝かしておけるらしい)という手で、400億円を日本企業から巻き上げた。これだって、文句は言いたいが現実に裁判には勝てる見込みがないため、日本企業も和解したのだ。

ただ既にhttp://d.hatena.ne.jp/shiomaneki/20050203/p1などでも紹介されているが、特許申請前の87年に既に同様の機能がMAC System6上で実現されているという(確かにかつてのMacで記憶にある)。標準ではボタン(アイコン?)ではないが、設定でボタンを設置することができる、と。大体、バルーンヘルプ自体はWindowsAPIで実現されている機能で、松下がMSではなくジャストシステムにのみ勝てるとすれば、ヘルプを表示させるための「第二のアイコン」しかない。しかし、本当に特許で争うのであれば、「第一の操作」を行った後バルーンヘルプが出てくる操作をおこなえる、Windowsの機能そのものと戦うべきだと思うのだが。

しかし、この裁判のおかげで、安易に「アイコン」という言葉も使えなくなった。定義が入り乱れている。

そうそう、松下の不買署名活動が始まっている。一応、私も記名させて頂きました。ここにトラックバックしても効果ないんだが、アドレスを入れておく。http://miuras.net/matsushita.html