音取りの仕方

となると良く話題になるのが、音取りで絶対音で読むのか、移動ドで取るのか、ということ。これも、議論が盛り上がるところかもしれない。
しろーとに近い集団を教育するのであれば基本は移動ド、というのが私の方針。大学の素人ばかりの男声合唱団では、最初に調整を覚えさせる必要があったが、結局音取りが早い。また、和声を理解させやすい。ドミソで1度、というのとミのフラット、ソ、シのフラットで1度の和音、というのでは瞬間的な理解が全く違う。
よって、転調すれば記譜上の調整によらず転調して読む。

また、そこそこのレベルの一般の団でも議論の末、基本的にはこのルールでやって成功した(この団も現在は変わってきているようだ)。
ただし、転調が繰り返される、調正が不明確な場合などは固定ドにしたり、曲全体の調正のまま読んでいく。
2〜3年これでやっていると、曲全体の調正と今演奏しているところをどの調正で捉えるのか、という意識がはっきりしてくる人が多く、結果としてこの点でも役に立った。
ただし、大切なのは絶対的な押しつけにしないこと。
まあ、パートで5人もいれば一人絶対ドで読む人が居ても、よほどの自信がないと違う音名を聞き続けることになるので、合わせてくれるか音名をうやむやに読んでくれるから、傷は大きくならない。

最初から歌詞で読む!という人も多いと思うが、個人的には、単純な曲でも最初に音名読みして、曲の音楽的な構造と旋律を覚えてから歌詞を付けた方が結局音楽の完成が早いように感じている。特に最近は歌っていないから、いきなり歌詞は無理!